未分類

NoX est mendacium

【はじめに】

このシナリオは1人~何人でも理論上は参加することの出来るシナリオだ。プレイ時間は新規に探索者を作成する時間を除いて、3時間程度(ボイスセッション)。

シナリオは現代アメリカ。1963年8月以降であれば、適宜、時代を変更しても良い。クトゥルフ神話についてある程度知識を蓄えて挑んで欲しい。KPはシナリオ運営に必要な最低限の情報しか出さず、PLは妄想のままに、RPを楽しめばいい。

このシナリオに必要な知識はPCの技能でなく、PLのコンピューター技能に依存している。必要とあらば、グーグルで必要な知識を補完しながら、楽しんでもらいたい。

【シナリオ概要】

アメリカの大学には「秘密結社」が多く存在する。その実態は単なる学生団体の域を越えない団体が多いが、イェール大学の「スカル・アンド・ボーンズ(Skull and Bones、S&B)」といった、卒業生に政治家や実業家を多く擁する秘密結社も少なからず、存在する。同様に、「イルミナティ」や「薔薇十字団」のような典型的な「秘密結社」やカルト教団の隠れ蓑と化した「秘密結社」も存在するのだ。

イェール大学のバイネキ稀覯本・手稿図書館に拠点を構える秘密結社「Nox et veritas」もその一つだ。1964年或いは、1973年に創設された組織で、その理念は「世界の真実を暴く」事にある。ミスカトニック大学や合衆国政府が隠蔽する「世界の真実」を衆目に晒す事が目的であり、稀覯本、手稿を読み解き、分析する活動を行っている。

バイネキ稀覯本・手稿図書館には、ミスカトニックやオックスフォード、ケンブリッジ、或いは大英博物館のような「魔術書」は収蔵されていない。代わりに、魔術書の在り処や知識のヒントを高い精度で知り得る稀覯本・手稿には事欠かない。「Nox et veritas」に入団するという事は、歳若い魔術師にとって、登竜門の一つと考えるかもしれない。

探索者はそれを知らない。探索者は「スカル・アンド・ボーンズ(Skull and Bones、S&B)」のような「秘密結社」を思いつくか、「フリーメイソン・リー」のような「秘密結社」を思い起こすのが精一杯である。探索者は偶然にも、彼らの招待を受け、彼らの入団テストにチャレンジしたに過ぎない。

【NPC紹介】シナリオに必須なNPCは存在しないので、改変は自由にしても構わない。

ウィリアム、邪悪な血統の末裔(21歳)

本名は不明。曽祖母の家名であるウェイトリー姓を名乗り、ウィルバー・ウェイトリーの死の真相を暴こうとしている。「Nox et veritas」第20代、代表を務めている。

極端に小さい顎、痩せぎすの体躯、アルビノといったウェイトリー家特有の身体的特徴を持ち合わせている。一方で、他の身体的機能は至って健常であり、精神的な脆弱さもない。

ウィルバー・ウェイトリーが死の直前、危険を冒してまで盗み読もうとしたある一冊の本のデジタルスキャニングをミスカトニック大学に求めている。

 

ウィルソン、社会学者(42歳)

本名はハワード・S・ウィルソン。図書館でヴィオニッチ手稿を分析している。彼はヴィオニッチ手稿を文章の整合性の無さ、規則性の無さや挿絵の不可解さから、意味を持たない模様であると考えている。一方で、ヴィオニッチ手稿を12世紀の「アウトサイダーアート」と捉え、分析しようと試みている。芸術にも造詣が深い。

 

ヴィオニッチくん、最先端自立式人型AI(1歳)

汎人工知能(AGI)を搭載した『ヴィオニッチ計画』の要。『イェール大学受かる君』の情報をフィードバックして生み出された。「シンギュラリティーなう」と発言するなど、人類を小馬鹿にする。一方で、非論理的な考えこそ、人類の強みだと認識しており、強いコンプレックスを感じている。

古い時代のシナリオに改変する際は、アラン・チューリングみたいな暗号学者を彼の立ち位置に据える。

 

シェリル、ヒューロを夢見る哲学者にしてAI研究者

本名、シェリル・カーツウェル。バベッジ・インコーポレイテッドの客員研究員。ヴィオニッチくんを用いた『ヴィオニッチ計画』の責任者であり、計画発案者。既に70になろうかという年齢だが、死後の世界を否定し、生への異常な執着を見せる。

片目が義眼になっている。光沢の無い鈍い義眼である。時折、義眼から電気パルスのような閃光が確認でき、それは星の輝きに似ている。その瞳を凝視すると、その瞳に引き込まれるような感覚を覚え、シェリル・カーツウェルがどこととなく、他人ではない近親者のようにみえるかもしれない。

 

【導入】

探索者のメールボックスに一通のメッセージが届く。差出人は「Nox et veritas」

メッセージは、

貴君はNox et veritasの入団テストの募集要項に合致したため、メッセージをお送りします。

コネチカット州 ニューヘイブン ウォールストリート 121番地

そしてNox et veritasの紋章と思わしき、マークが確認できる。

 

 

 

 

 

 

以下の情報は適宜、KPが出したり、PLが情報を調べた結果として提示する事。

【ニューヘイブン】

イェール大学(英語: Yale University)は、米国コネチカット州ニューヘイブン市に本部を置く、1701年創設の私立大学である。 アメリカ東部の名門大学群アイビー・リーグに所属する8大学のうちの1校である。創設当初の名称はThe Collegiate Schoolであったが、東インド会社総督だった篤志家エライヒュー・イェール (Elihu Yale) に因み、1718年に現在の名称へと変更された。

【コネチカット州 ニューヘイブン ウォールストリート 121番地】
バイネキ稀覯本・手稿図書館(Beinecke Rare Book & Manuscript Library)

 

 

 

 

 

 

 

 

(イェール大学HPより)

【秘密結社】
イェール大学には格式の高いものからそうでないものまで多くの秘密結社が存在する。キャンパスに点在する窓のない建物の多くはそうした秘密結社のものである。
有名な所でアルフォンソ・タフトらにより結成されたスカル・アンド・ボーンズ(Skull and Bones、S&B)がある。

【Nox et veritas】

ラテン語。『闇と真実』の意。Noxは闇を、Veritasは真実を意味する。

 

【バイネキ稀覯本・手稿図書館】

【Nox et veritasへはこちら】

スタッフに聞くと、入り口の場所を教えてくれえる。通用門の真反対にある一見すると、従業員用入り口の一つが、秘密結社『Nox et veritas』の入り口である。

入り口を抜けると、細く薄暗い、長い階段があり、その最奥には鉄の扉とモニター、キーボードが置かれている。暗証番号を入力して、中に入ることができるようだ。

暗証番号は9桁の数字を入れる必要がある。

モニターは液晶部分の故障からか、ネガポジが反転(画面が反転色)になっている。そしてマークが一つ確認できる。

 

 

 

 

 

 

このマークは【ヒント①】のイェール大学の校章と同じ模様である。

【議論をする集団】

図書館の中で目に留まる集団がある。印刷された資料を見ながら、熱い議論をぶつけ合っている。彼らはNox et veritasの会員であり、「世界の真実」を探求する者たちであり、魔術師を自称する。服装は黄色いローブを身に纏い、探索者に送信されてきたメッセージと同じマークのワッペンを左胸と右腕の腕章として貼り付けている。

彼らはヴィオニッチ手稿の解読を精力的に行うグループで、彼らはそれぞれが、独自の視点から手稿を読み解こうとしている。

探索者は彼らに助言を求めることは可能である。ただ、答えを教えるのではなく、その考え方を彼らなりに解釈して教える。

【ヴィオニッチ手稿】

1912年、古書収集家であり、革命家であったウィルフリッド・ヴォイニッチによって、ローマ近郊のフラスカッチのモンドラゴーネ寺院の写本群から見つけ出した手稿。

大きさは23.5 cm × 16.2 cm × 5 cmで、左から右読み、現存する分で約240ページの羊皮紙でできている。未解読の文字で書かれた文章の他、大半のページに様々な彩色された生物を思わせる挿絵、銀河や星雲などの天体図に見える絵、複雑な給水配管のような絵、プールや浴槽に浸かった女性の絵といった不可解な手稿群である。

『ネクロノミコン』の写本という見方も存在する。

【暗号 ヒント①】

 

 

 

 

 

 

イェール大学の校章である。本のマークは『LUX ET VERITAS』のヘブライ語表記であり、これらの意味は『光と真実』を意味する。

【暗号 ヒント②】

Nox et veritasは「255」という数字を邪悪な数字とみなしている。

【暗号 ヒント③】

イェール大学のスクールカラーは『Yale Blue』

色相が関与している事を見抜いた場合、RGB値が分かる。(R, G, B)=(0, 53, 107)

『Yale Blue』とは校章の大部分を占める青い部分である。

【暗号 ヒント④】

 

 

 

 

 

タイトルが付けられた絵『LUX EST MENDACIUM』

ラテン語表記で、意味は「光は嘘」を意味する。

これは9桁の暗号の答えが[255,255,255]ではない事を意味すると同時に、『Yale Blue』のRGB値[000,053,107]も暗号の答えとして相応しくない事をあらわしている。

【暗号 答え】

9桁の暗号の答えは[255,198,000]。青の補色は黄色であり、『Yale Blue』のRGB値を反転させたものである。

秘密結社の入り口のモニターは故障によって色反転が起こっていたのではなく、暗号のヒントの一種だったのである。

Lux=光=255、Nox=闇=0であるという事が分かれば解決できる問題である。

//////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

これ以降は適宜、シナリオの内容をよりドラマチックにする際に、用いられる資料、ギミックである。特に、クトゥルフ神話要素を付け加えるのに役立つ。

【10番目の資料】

『NoX est mendacium』という題名の本。歴代の『Nox et veritas』の代表者はこの本を理解し、解読したといわれている。

アクロ語と呼ばれる未知の言語で書かれ、読み解くためには、「夢見る人」にならなければならないという。

必ず、アクロ語を用いて解読しなければならず、統計解析を試みたり、無理矢理、他言語に当てはめたりすると、本の防衛機構が発動し、「10番目の資料の怪物」を呼び起こす。

シェリル・カーツウェルはこの「10番目の資料の怪物」を解析してしまい、怪物を呼び起こしてしまった。彼女は怪物に精神を乗っ取られてしまい、人格こそ生前のままだが、彼女の意識は既に宇宙の彼方に飛び去っている事だろう。

【ODIN】

光学分配双方向神経インプラント(Optically Distributed Interactive Neuro-Implant)。使用者の目の代替となる視覚装置である。と同時に、一種のコンピュータである。

この事に気づくためには、<コンピュータ>または<電子工学>技能に成功しなければならず、この事に気づいた場合、正気度喪失1/1D2を伴う。

ODINについては『キーパーコンパニオン』に詳しい詳細が書かれている。

【10番目の資料の怪物】

青白く、半透明な不定形の滑らかな四肢をもつ、アメーバ様のクリーチャー。彼らは遠い太陽系外惑星に生息し、独自の科学力を持ち、他の知的生命体の惑星を侵略する為に、宇宙船を作り出し、結果的に地球に降り立った。

1938年、アメリカの南極調査隊がこの半透明で不定形の青白いクリーチャーが閉じ込められている氷塊を持ち帰った。

閉じ込められていたクリーチャーは研究のため、イェール大学の研究施設に送られたが、その際、ある研究員が本と本の間に挟んで持ち歩くという、ずさんな管理をしていた為、この怪物は姿を消した。

本は研究員が個人所有していたアクロ語で書かれた稀覯本であり、研究員の死後、稀覯本は図書館に寄贈された。

ステータス:【10番目の資料の怪物】本体の能力値

STR:5D6 CON:5D6 SIZ:3D6
INT:3D6+6 POW:5D6 DEX:3D6+12

攻撃方法:覆いかぶさる STR対抗 窒息ロール 1のSTR,CON,SIZ吸収

この方法でいずれかの能力値が0になった探索者はその怪物と一体になる。しかし、人格や姿は探索者の生前を模倣した分体を生み出し、シナリオ終了まで、隙あれば他の探索者を飲み込もうとするだろう。探索者の技能は引継ぎ、自由に使い続ける事ができる。

怪物はこの分体を取り込んで、一つの体を形成しても良い。その場合、分体と同じだけのSTR,CON,SIZの値が上昇する。

//////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

【正気度喪失】

ウィリアム・ウェイトリーの奇妙な顔を見た際、0/1

シェリル・カーツウェルの義眼を凝視した際、0/1

10番目の資料の内容を見た際、1/1D3

10番目の資料を解読した際、1D8/2D8

10番目の資料の怪物を呼び起こし、目撃した際、1/1D8

探索者、NPCが怪物に飲み込まれたのを目撃した際、1/1D8

//////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

【シナリオ 成功報酬】

無事に生還した 正気度1回復

NPCが誰も死ななかった 正気度1回復

目的を果たした 正気度1回復

【10番目の資料の怪物】を倒した 正気度1D6回復

クトゥルフ神話技能 【10番目の資料の怪物】を目撃した場合、+1%。